コラーゲン製剤・製材の導入に向けて

銀座たるみクリニック、院長の上野美律です。
当院では今までコラーゲン製材を取り扱っておりませんでしたが、導入に向けて少しずつ動きはじめております。
コラーゲン製剤は2000年ごろから非常勤務先で使用してきているため、メリットもデメリットもよく認識していて、その結果当院では採用を見合わせていたという状態でした。
なぜ、今までコラーゲン製剤を採用しなかったのか?
最も大きな理由として、「信頼できる製剤の安定供給」があげられます。そもそも信頼できるメーカーのコラーゲン製材は限られており、世界的な供給量が増えていくにつれて、製造スピードが追いつかない段階が長く続き、発注してもすぐに届かないため、患者様の治療を安定して継続することが難しい状況でした。
しかし、2025年度の学会で、複数の取り扱い業者様の情報を集めて、この問題が解決されていることを確認しました。
また、先日、久々にコラーゲン製材の注入をする機会があり、目回りの薄いところぎりぎりまで注入できるメリットと、直後からのなじみがよい仕上がりを再度確認できました。メリットが際立ち、デメリットが解消されつつあるとなると、「やっぱり当院でもそろそろコラーゲン製材ほしいなぁ。」と思い、本格的に採用選別に動き始めました。
コラーゲン製剤選定の基準
先述した通り、安定供給はもちろんですが、まずはどこの国で製造されているかということも大事です。どのメーカーの製品か、どのように作られているか、美容以外の他科で使用されているものだと臨床使用の安全性がより確保できるためよいか、もちろん仕上がりの良さ、使用の目的(しわを埋めるヒアルロン酸のような使い方をするものだけでなく、最近はメソセラピー製剤として使用するものも出てきています。)も吟味してから、採用製品を決めていきます。
コラーゲン製剤は、ヒト由来のものがアレルギーのリスクが少なく一番よいのですが、高価になるため、使用方法が限られてしまいます。次に、ヒトとの親和性が高いのはブタになります。以前はコラーゲンの製材が少なかったのですが、最近はバイオの進化もあり、ブタ由来の製品でアレルギーの原因になる構造をしっかりと除去している製品が出てきています。加えてメソセラピー製品に関しては、美肌成分とカクテルになっているものもあるため、以前のように、「目元の細かいしわに特化する治療」だけに使っていくという必要もなく、治療の幅が確実に広くなっているなと思いました。
そういった最新の製品も勉強しつつ視野に入れて、治療を選別していこうと考えています。
さいごに
医薬品や医療機器の採用基準は本当に施設、医師の考えによって様々かと思います。あらゆる流通コストが上がり、原材料価格も高騰している昨今ですから、経営的な目線で選ばれることも少なくないと思いますし、それを否定する気も全くございません。
ただ、当院では選別する1番の理由にこなければいけないのは、「患者さまに継続して貢献できるモノかどうか?」です。医療という極めて専門性の高い特殊領域において、責任をもって選別提供する。このことに責任感と喜びを感じて、当院では今後も取り組ませていただきます。
↑テスターとして取り寄せたコラーゲン製剤
みなさまに新しい治療をお届けできるようになりましたら、またご案内させていただきますね。
上野 美律
銀座たるみクリニック院長
銀座たるみクリニック
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