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1日目　全体の所感

外科系の学会のため、当然一般演題は、手術の演題ばかりだったため、どうしても当院では応用できないものもありました。このため、セッション時間を見計らっては、企業ブースで興味のある機器について説明を聞いたり、取引先の担当者様にご挨拶させて頂きました。

当院は、現在、スレッドリフトが唯一手術に近い手技として行っております。私の医師としてキャリアは前半10年ほど、簡単な外科手技も行っていたため、手術と皮膚科手技の中間の治療は、もう少しやってみたいという、医師としての野心がでるような魅力的な機器があり、そういった類のランチョンセミナーは積極的に聴講させていただきました。

ただ、当院の場合では施術場所のスペース確保など工夫が必要になるので、導入に関しては慎重に考えようと思っています。

昨今の美容治療は、化粧品業界のように治療の流行が明確であったりするため、あまり導入を見逃していると患者様のニーズと合わなくなることもあります。その流れに合わせるかのように、薬剤や機器も日本にどんどんと入ってきているなぁと、数ある企業ブースをみて実感しました。

トレンドを追うことも大切ですが、医療としての根幹をブラすことなく、当院では安全で最良の治療選択ができるように、日々情報収集をすべきだなと思います。

次世代ヒアルロン酸　プロファイロの講演

今回の学会でもありがたいことに講師としてご招聘いただきました。
１日目のイブニングセミナーにて、IBSA社のセッションにて講演いたしました。海外の講座のように、複数の先生方と共同でプレゼンテーションをさせていただきました。

発表は、日本語でも緊張します。ご聴講いただいている先生方に有益かつ、飽きないようなプレゼンができるように、今後も鍛錬していきたいです。

IBSA社のプロファイロはもう日本でも定着してきました。2025年１月に発売を予定されているストラクチュラの内容も含まれた講演内容でした。

私たちファカルティドクターは新製剤を先に使用開始させていただいております。今回の発表に合わせて、数名の患者様に治療させていただきました。大変良い効果が出ております。ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。

ストラクチュラは、フェイスラインのくぼみなど、広い範囲の凹凸の改善のために開発された、非架橋ヒアルロン酸注入材です。適切な分子量を使用することで、架橋がかかっていなくても、効果も予測よりは長いというデータがありますので、私も経過観察していこうと思っています。

非架橋ヒアルロン酸によって、注入部位の境界がわからないくらい自然にきれいになじみます。
また、通常の架橋ヒアルロン酸注入材でアレルギーが出てしまう方にも使用が可能ですので、今後に期待しています。

以上、第47回美容外科学会総会1日目の備忘録でした。

銀座たるみクリニック院長
上野美律