IBSA社 IBSA DERMA NAHYCOⓇ TECHNOLOGY WORKSHOP FOR JAPAN

院長の上野美律です。 初パリの初IMCAS worldから、ミラノに移動してきました。移動日(予備日)は、ミラノから参加されるほかの先生と合流しました。せっかく遠くまで来ましたので、ミラノの街を散策し、ドォーモを見に行きました。
そして翌日から、表題の通り、IBSA 社のイタリアの拠点(本社はスイスにあります)、プロファイロやプロファイロ ストラクチュラを製造している工場とIBSA Antares Officesにて、研修を受けてきました。
こちらのオフィスは去年できたばかりで、施術もできる研修センターとオフィスが併設されています。私たち日本チームが、そちらでの初の研修をさせていただきました。
オフィスも研修ルームも、もちろんぴかぴかでした。
今回は、学会では聞けないプロファイロ製品の最新の使用法をたくさんご指導いただきました。
いわゆる、製材の承認を取得するときの使用法というのが基本ではあるのですが、世界中で使用されるように、さまざまな使用法をされている医師からの報告によって、さまざまな使用法と、治療の可能性が広がってきていることがわかり、とてもわくわくしました。
そちらの研修ルームにて直接、イタリア美容医療のトップドクターである、Dr. Giobanni Salti と、Dr.Riccardo Forteのデモンストレーションを間近で学ぶ事ができました。
2024年の学会や、勉強会で得てきた知識が融合されたと思います。
今回は下眼瞼と額、こめかみと治療に応用するプロファイロの治療法を学ぶ事ができ、当院でも今後治療を提供することになると思います。
また、プロファイロと、プロファイロ ストラクチュラを両方使用して治療する際の治療感覚や本数の組み立て方を学ぶ事ができ、まさにどうすればいいのかなと思っていたところだったので、役立ちます。
そして、IMCAS WORLDや、日頃からSNS上で、多くの海外ドクターのコメントやセッションを聞いてきて、多数のバイオスティミュレーター(メソセラピー製剤)についての情報収集をしてきました。特にこの数年で、ヒアルロン酸、アミノ酸、エクソソーム、PDRNが主力の製品が増えてきており、プロファイロに追随してヒアルロン酸のみ含有の注入製材も複数出てきています。
その際に、「異なる分子量が含有されるヒアルロン酸があっても、受容体レセプター一個につき、分子1個しか結合できないのだから、異なる分子量のヒアルロン酸を2種混合しても、どちらの分子量の特徴も弱まることになって、意味がない」という情報もあり、実際はどうなのかなと思っていました。そちらの疑問にも答えていただきました。
恥ずかしながら、医師という科学者のはしくれでも、高分子化学についてまだまだ勉強しないといけないと反省しました。もっと学ばないといけないと思います。
さて、質問の答えであり、プロファイロやストラクチュラが唯一無二である理由がNAHYCOⓇテクノロジーなのです。
2つの分子量のヒアルロン酸がただばらばらに混じっているのでない、ということがキモである、ということです。NAHYCOⓇテクノロジーによって、含有されるヒアルロン酸が、加熱によって絶妙に水素結合されていることで、2個のばらばらの分子量のヒアルロン酸がある状態ではなくなっている、ということなのでした。
ヒアルロン酸の水素結合は可逆的で、架橋形成剤を使用した時のように、がっちりと離れないような結合にはならないのです。
しかしさらに素晴らしいのが、架橋形成剤を使用していないのにNAHYCOⓇテクノロジーによって製材化されたプロファイロ ストラクチュラは、吸収されるまで8か月近く持続するというデータが出ています。
ということは、極端な長期持続性を持っていない、一般的な架橋形成されたヒアルロン酸注入材と、ほぼ同様の持続期間を保っていることにもなります。
NAHYCOⓇテクノロジーによって作られたプロファイロ ストラクチュラの特徴をまとめると、
1)ヒアルロン酸と水以外を含んでいないため、架橋剤や麻酔剤アレルギーも含めて、製材由来のリスクが最小化している
2)かといって、架橋形成ヒアルロン酸と比較しても十分な持続期間を保っている
3)配合されている分子量が、抗炎症作用と細胞の再生を促し、加齢自体を化学的に抑制すること
本当に安全であり、ただしわを埋めてきれいに見せるだけではなく、「加齢自体を抑制して、しわやたるみを根本的に抑制する」ことができるなんて、素晴らしいなと思いました。
また、今回の講習会で「世界は、ただヒアルロン酸を充填して整える時代は終わった。皮膚のみでなく皮下組織の加齢による変化を抑制したり改善するバイオスティミュレーターが今注目されている。IBSAの製品は、皮膚のみでなく、骨、脂肪層の骨芽細胞、脂肪芽細胞、脂肪幹細胞の加齢や機能に注目し、それらにたいして働きかけることができるということが、注入材のゲームチェンジャーたる所以である。」ということが強調されています。
その分、加齢をコントロールするためには、容姿を狩るための美容外科の手術のように大きく顔を変えて、1回治療をすれば一生治療しない、ということはできないということでもあります。
治療への考え方も変わってくることを忘れてはいけない、ということも強調されていました。
バイオスティミュレーターをうまく利用して、加齢の変化を遅くする治療は、自分が年をとっていく過程で継続して取り入れることが重要なのです。
その分、1回の治療は最小限で、安全に、でもある程度の効果を見込めるさじ加減で行うべきで、継続することで、大きな成果を得る、という流れなのです。
でも、プロファイロ ストラクチュラの注入によって、今までの治療と同様にしわや加齢の凹凸もちゃんと即時ボリューム形成して整えながら、継続して治療に取り入れると抗加齢の治療も兼ねるって、一石二鳥ですよね?見た目もすぐよくして、数年後の自分もゆるやかな加齢で済んでいる、ということです。
2024年は世界中のヒアルロン酸製材の販売本数が、ヒアルロン酸の歴史の中で初めて減少したそうです。美容治療自体は世界中で広まり、治療を受ける患者数が増えているのにそのような結果になったということは、今までの治療はもう古いということです。1回に10本20本と注入して、大量にヒアルロン酸皮膚充填剤を消費する時代は終わりつつあるということが数字に出ているということですね。
最小限の治療で最大限のメリットを撮る、そんな流れに医師も患者も変わってきている証拠であるのです。
私の患者様も10年以上治療されている方も多くおられます。みなさま、ゆっくりと自然に年を重ねており、本当に、そのコンセプトは正しかったと証明されております。
自分が美容皮膚科医として25年ほど診療しているなかで一番大事にしていることが、世界の治療のスタンダードになりつつあることは、喜ばしいなと思っています。
今の顔を修正することだけを考えた治療はもう古いのです。数年後、数十年後を考えた治療計画が立てられる能力が医師にも問われる時代です。
私はこれからも安全で、自然だけどきちんと加齢を遅らせるための治療を必要とする患者様の伴走者でありたいなと思いました。
日本に戻ったら、今回の学びを生かして、またメニューを構築していきます。
もう少々お待ちください。
上野 美律
銀座たるみクリニック院長。
銀座たるみクリニック
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(休診日も上記日程はお電話つながります^^)