トータルフェイシャルトリートメント~顔面のヒアルロン酸注入~
こんにちわ。急に暖かくなってきましたね。4月に新しい環境を迎える方も多くおられると思います。それに合わせて美容治療に取り組まれる方も多いシーズンです。
そこで、最近のヒアルロン酸注入に関しての私見を備忘録がてらまとめてみようと思います。
ヒアルロン酸注入のトレンド
ここ10年位、ヒアルロン酸注入のトレンドは、
硬く膨らまない製材
少量ピンポイント注入
それをいろいろな注入ポイントに散らして注入
リフトアップ
という考え方が主流として広まっていたと思います。
そのため、骨の上に深い層にとても硬めの注入剤を使い骨格的な陰影を改善することで、若々しく見せることがまず基本、という流れになっています。
日本では数少ない承認品のアラガン社のジュビダームビスタ ボリューマがスタンダードになってきていますよね。(アラガン社による世界的な販売プロモーションの成果としてそういう流れになっているという製薬業界事情ももちろんあります。)
私個人的には、無名だけどアラガン社の製材よりもう少し硬めのもの、だとか、アラガン社の製材よりもう少しソフトな製材も治療上必要と考えており、他ブランドも含めて硬さの幅を広く保つための製材を揃えています。
なぜなら、東洋人は皮下組織が厚い丸顔、ほほ骨とエラが張っており横幅が広い顔が多く、注入量や部位が適正でないと、むしろバランスが整わずよろしくないという事になりがちだから、注入のテクニックだけでなくて、製材の選択も大事な場合もあるのです。
しかし最近、ご高齢の方や中年男性の注入治療をする機会が続いた際に、いろいろ工夫して注入してみたのですが、それだけではやっぱりダメ、という限界もあるなぁと原点回帰することがままありました。
硬いものを深く少量、骨の上に注入 = 骨の萎縮をカバーして骨格的に若返りをする
それだけでなく、
ソフトタイプであまり膨張しないヒアルロン酸を広い範囲に注入する = 組織全体のハリを戻すことも必要なパターンがあるんだなぁと思う今日この頃です。
頬の余計な影やくぼみを皮下組織にボリュームを改善させることでなだらかにしてよく見せることも大事な時がありますね。
ヒアルロン酸を使用する本数が増えるとどうしても治療費も上がってしまうため、ご提案するのに気が引ける事もあるのですが、必要がある場合はご提案させて頂く事があります。
もちろん、どの程度の改善を希望されるのか、予算も含めて患者様のご希望の中で治療をしますが、この10年の流行の「リフトアップのためのヒアルロン酸注入」だけが正解、ではないんだなという事に立ち戻りました。
古くからある注入のコンセプトも、決して間違っているわけでなく、あくまですべて方法論の一つである、という原点に気が付いたこの数か月でした。
糸リフトもこの10年で様々なタイプのものが出そろって、1周まわって昔の形状のスレッドが見直されたりしているようです。ショッピングスレッドなんかも、もう20年くらい前に流行した後に、すっかり人気がなくなりましたね。
しかし最近はこれだけで出せる効果は限定しているけど、糸リフトと併用して必要な部位に使うことでより広く効果が出せるという流れになっています。
メソセラピーも同様ですね。
昔使っていた治療器や方法がまた新たな概念で使用されるのは、面白いと思っています。
歳をとると体力は衰えていくけど、経験は確実に積んでいるので、若い世代にとって新鮮なことも実は知っていることであったりします。
年月が過ぎることで、使用する道具や製剤が進化して、以前より治療効果に関しての評価が向上して戻ってきたりしているものもあります。
今年1年は年の功をうまく活用して、洗練させたコンビネーション治療によって結果を出していきたいなと思います。
最小限の治療で最大限の効果を出し、長く安全に美容治療を続けられるように、ということが私の治療コンセプトでそこは変わらないです。
ですが、古い治療も見直すと、悪くないことに気づくものですね。
長く働くのも悪くないもんだな、と思う今日この頃です。
上野 美律
銀座たるみクリニック院長。
銀座たるみクリニック
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