2023年 ジェイシス ユーザーズミーティング報告〜HIFU編その2〜
院長 上野美律です。
今回もHIFUについての備忘録です。
HIFUシャワーという俗称がありますね。真皮に近いごく浅い層にHIFUが照射される、深さ2mmのカートリッジを用い、皮膚の引き締めや、皮下組織が薄い部分に安全に使用できるカートリッジを用いてシャワーのようにさーっと浅い層に照射していく方法です。
その分ショット数を多く使ってしまうため、当院では400ショット以上の治療を行う場合、もしくは200ショットすべてをHIFUシャワーとして行う場合に行っている手技です。
HIFUでの蓄熱によって血管収縮が起こることで、軽度の皮膚の赤みも調整されること、真皮の熱刺激によってリジュビネーションが起こり、毛穴のひきしめ、肌のくすみが改善されます。私の経験上の観察では、IPL(フォトフェイシャル)と同等かそれ以上の肌質改善効果があると臨床的に認識しています。
今回、真皮にメラニンが蓄積しているような難治性の色素沈着の治療に、トレチノイン、レチノールも使用しつつ治療効果が大きく認められるという発表がありました。
しかも、直後に効果を発揮するのではなく、HIFUでのリジュビネーションの変化が継続して起こっている期間をすぎたころに効果が高く出ているようでした。
具体的には、照射後2ヶ月から3ヶ月待った頃の肌質改善効果が認められていました。
今回の発表では、HIFU後の数ヶ月の期間に使用している外用療法は開示されなかったので、レチノール系の化粧品群の使用など、継続して肌のターンオーバーを起こしながらの結果なのか、逆に肌に刺激を与えずにメラニンの貪食と排泄を待ったのかが不明でしたが、可能性を感じさせる内容でした。
当院では、あまりコンビネーション治療を定型化しておらず、患者様ごとの診察に応じて、毎回毎回完全にオーダーメイドの組み合わせを提案しています。今回のHIFUの発表を聞いて、ある程度多数の患者様に適応できそうな症状をターゲットに関しては、HIFUとPOTENZA、HIFUとIPL、HIFUとメソセラピーなど、定型的なコンビネーションメニューを計算して作成していく必要がいいかもなぁと考えています。
今年の前半は、メソセラピーの薬剤がかなり優秀なものが日本で入手できるようになってきたために、メニュー強化をしようかなと思っています。
メソセラピーは当院の中では痛いし、POTENZAと同等の価格帯の治療になります。そのため治療を悩まれる方が多いのですが、それこそIPLに並ぶ肌改善効果がしっかりと出る治療となってきています。
しかし、3月からマスクをはずせるようになるせいか、2月入ってからHIFUを希望される患者様が増えてきていることもあります。
マスクで隠れていた皮膚の露出に備えたわかりやすい提案ができるように考えようと思います。
上野 美律
銀座たるみクリニック院長。
銀座たるみクリニック
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